ゆのみとりのきままに生活

ゆのみとりの、きままな生活を模索するブログです。

「出身地はどこなんですか?」という世間話

3月になりました。

このたびご卒業される方、おめでとうございます。

別れと新たな出会いの季節が近づいています。

ひと月後には、新年度です。
会社では部署異動があります。
今までよく知らなかった人と、話す機会が増えます。

歓迎会も開かれますね。
その、最初のとっかかりの会話で
「ゆのみとりさんの出身は、どこなんですか?」
と聞かれることがままあります。

あなたに興味があります、と簡単に相手に伝えられる、便利な定型文です。
世間話のテンプレです。

しかし、この問いに答えるのが、私にとっては苦行なのです。

今回は出身地にまつわる話。

出身地とは

出身地の明確な定義はない

出生地=生まれた土地、本籍地=戸籍の登録されている場所
と明確な定義があるのに対し、「出身地」には定義がないようです。

生まれも育ちも同じ場所であれば、
そこがその人の出身地で問題ないのですが
転勤族の家庭で育った方は、
「自分の出身地ってどこ?」と考えたことがあるのではないでしょうか。

出身地といえそうな場所

定義がない出身地ですが、

  • 自分の話す言葉(方言)の元となっているところ
  • 中学校や高校を卒業したところ
  • 成人するまでに一番長く住んだところ
  • 実家があるところ

を出身地とするのが妥当そうです。

会話の中での「出身地」は、その人の嗜好や慣習をなんとなく把握するためのものだとすると、
「自身の形成に最も深く関わりがある土地」といってもいいかもしれません。

私の出身地はどこだ

簡単な生い立ち

私は、

  • 歩けるようになる年頃 A
  • 言葉を覚える年頃 B
  • 味覚の嗜好が固まる年頃 C
  • 自分の考えが生まれる年頃 D

といろいろな都道府県で暮らしてきました。

出生地はE、本籍地はFなので、てんでバラバラです。
親の出身はEとGです。

便宜上、今実家があり
実家を出るまでに一番長く住んだところを、出身地として伝えています。

ときに空気を乱す「出身地」の話題

ここで難しいのが、
自分に関連する都道府県の中に、仲のよくないところがそれぞれ入っているということです。
昔は別の国で、それぞれのお殿様が治めていたわけですから、いろいろあります。
県民性を紹介する長寿バラエティもあるくらいですし。

帰省先である「出身地」を伝えた際
相手が不仲のところ出身だと、空気が悪くなることが、必ずとはいいませんが、まああります。

「○○出身かあ……(なんとなく冷たい空気)」
これはまだいい方で、
「○○ねえ……○○はね、(以下△△側からの○○の批判)」
と言われることも割とあります。

違うんです。
私はあなたの出身地にも住んだことがあって、
とても楽しい思い出もあって、好きです!

と伝えたいので、「そこにも住んだことがあります」と言うと、
もちろん相手は「???」となります。

ずっと私のターン!

そこで、今まで住んだことのある土地A~Dを軽く伝えます。
すると、だいたい「大学から東京に出てきたの?」という話になるので、
(私側の話を早く止めたいので、聞かれない限りは言わないようにしています)
大学はH(ここで初登場)にあったと答えます。

このあたりで、私は猛烈なもやもやに襲われます。

違う。
私は相手の話を聞きたいのだ。
私の半生を語るために話しているわけではない。

そう、出身地の話は会話のほんのとっかかりだったはずが
いつの間にか、私ヒストリー全開の話になってしまうのです。

相手からすれば、
ただの村人かと思って話しかけたら、中ボス戦闘が始まった
くらい迷惑な状態です。

何度か失敗を繰り返して、
「いろいろなところに住みましたが、今実家があるのは○○です」
という、無難な回答を身につけました。

それでも、出身地の話は
敵認定されないか、とても気を遣います。

これまでの暮らしで得たもの・得られなかったもの

得たもの:さまざまな土地にいる友人

子どもの頃は、引っ越してしまえば
よほど仲がよくない限り文通は続きませんし、関係も途切れがちでしたが、
Facebookによって、再び交流を持つことができました。
いろいろな場所に友人がいて、昔自分が住んでいた場所の話が聞けるのは、とても嬉しいことです。

得たもの:方言を上書きするという特性

いろいろな都道府県で暮らしてきた結果、
「私はそのときにいる土地の言葉に馴染む」という特性を手に入れました。

子どもの頃は、全く知らない言葉を話す人間は
宇宙人もしくはエイリアン
になりがちだったので、それは必死に方言を覚えました。

この特性は今も生きていて、だいたい3ヶ月くらい経てば
ネイティブレベルで会話をすることができます。
(全部日本語なんですがね……)

得られなかったもの:特有の言語

ただし、私の言語特性は「上書き保存」です。
各土地の方言の聞き取りはなんとかできても、
一度土地を離れてしまえば、喋ることはできません。

今私が使っているのは標準語なので、
自分の出身地としているところの方言も、もうほとんど話せません。

得られなかったもの:幼馴染

これは永遠の憧れです。持てませんから。

幼馴染と恋に落ちて……というストーリーを割と目にする気がしますが、
フラグが立つ土壌すらないのに、無性に憧れました。

あなたの幼馴染になります!というサービス、ありませんかね。
(いったい、どうやって)

まとめ

ほんの世間話レベルで出身地の話を振ると、返答に困る人間もいます。